出産準備で買って後悔したものを探しているパパ・ママへ。正直に言います。接客していた頃、私はお客さんに「あったら安心ですよ」と言いながら、内心「これ使わないだろうな」と思ってアイテムを勧めていたことがあります。売上のためです。今は売る立場を離れたので、年間1,200組以上に接客してきた元ベビー用品バイヤーのぱやPが、忖度なしで「本当に必要なかったもの」をお伝えします。
この記事でわかること
- 「完全にいらない」アイテムと「人による」アイテムの違い
- 産前に買わず「産後に決めていい」アイテムリスト
- 買って後悔した場合の損失金額の目安
- ライフスタイル別「買う・買わない」判断チャート
【重要】「いらない」には3種類ある
まず最初に整理しておきたいのがこれ。「いらなかったもの」を一括りにすると判断を誤ります。
| 種類 | 意味 | 対応 |
|---|---|---|
| 🔴 完全いらない | どんな家庭でも使わないことが多い | 買わなくてOK |
| 🟡 人による | ライフスタイル・住環境・育児スタイルで分かれる | 産後に決める |
| 🟢 産後でOK | 必要だが産前に買わなくていい | 様子を見てから |
この記事では全15アイテムをこの3分類で整理しています。「人による」判定のアイテムが一番後悔エピソードが多い、ということを先に覚えておいてください。
🔴 完全にいらない|どんな家庭でも使わないことが多いもの
① 専用おむつペール(高額カートリッジ式)
推定損失額:本体¥3,000〜¥10,000+カートリッジ代¥1,000〜¥2,000/月
防臭機能のある専用おむつペールは、一見便利そうに見えますが罠があります。多くの製品は専用カートリッジが必要で、月1,000〜2,000円のランニングコストがかかり続けます。離乳食前(生後5〜6ヶ月まで)の赤ちゃんのうんちはミルクのみで消化されているため、正直そこまで臭くありません。
💡 ぱやPの代替案:フタ付きのシンプルなゴミ箱(100均でも可)+防臭袋の組み合わせで十分。離乳食が始まってから本当に臭いが気になるようなら、その時点で検討してください。
② 新生児用ベビーシューズ
推定損失額:¥1,000〜¥5,000
歩かない赤ちゃんに靴は必要ありません。新生児の足はとても柔らかく、硬い靴を履かせると骨の発育に悪影響を及ぼすこともあります。また、すぐ脱げるのでお出かけ中に紛失しがちです。可愛くて買いたくなる気持ちは痛いほどわかりますが、歩き始めるまでは靴下や足カバーで十分。
💡 ぱやPメモ:歩き始め(だいたい1歳前後)に「ファーストシューズ」を選ぶのが本来の意味。その時に好きなブランドで選ぶほうが思い出になります。
③ ウォーマー付きおしりふきケース
推定損失額:¥2,000〜¥5,000
おしりふきを温めるためのウォーマーです。冬生まれの赤ちゃんへの配慮として売られていますが、実際は「乾燥が激しい」「電源の抜き差しが面倒」「使うのは一瞬だけ」という声が圧倒的。おしりふきは使う直前に手のひらで5秒温めるだけで十分です。
💡 ぱやPの代替案:手で温める。それだけで解決します。
④ ベビー用専用洗剤(大容量)
推定損失額:¥1,500〜¥3,000(使い切れなかった分)
「赤ちゃんの肌には専用洗剤を」という販売員トークに乗ってしまいがちですが、現在の一般的な洗剤(無香料・無蛍光タイプ)でも赤ちゃんの肌着を洗うことができます。もし肌荒れが起きた場合にその時点で切り替えればOK。産前に大容量で買い込んで使いきれなかった、という後悔が多いアイテムです。
💡 ぱやPの代替案:まず家にある洗剤で洗ってみる。肌トラブルが出たら切り替えを検討。
⑤ ベビー用湯温計
推定損失額:¥1,000〜¥3,000
お風呂の温度を測るための専用アイテムですが、使うのは最初の数回だけという声が大多数。肘の内側でお湯の温度を確認する方法は昔から使われているシンプルな方法で、2〜3回お風呂に入れると体感で適温がわかるようになります。
💡 ぱやPの代替案:肘で測る。それだけ。本当に不安な人は料理用温度計を流用でもOK。
⑥ ミトン(引っかき防止用)
推定損失額:¥500〜¥2,000
新生児の爪で顔を引っかくのを防ぐためのアイテム。でも実際は赤ちゃんがすぐに口に入れてびしょびしょにするか、外してしまうかのどちらか。そもそも新生児の爪は薄くて、こまめに切ることで対応できます。必要だと感じたら産後に100均で購入するので十分。
💡 ぱやPの代替案:爪切りをこまめに。赤ちゃん用の爪やすりが使いやすくておすすめ。
🟡 人による|ライフスタイルで「いる・いらない」が真っ二つに分かれるもの
これが一番後悔エピソードが多い分類です。「絶対必要」という口コミを信じて産前に買ったのに、自分の家には合わなかった、というパターンが多発します。
⑦ ベビーベッド(特に高額な大型タイプ)
推定損失額:¥20,000〜¥80,000
ベビーベッドが「いらなかった」として一番多く挙がるアイテムです(先輩ママ200人アンケートでも1位)。添い寝を選んだ家庭や、マンションで部屋が狭い家庭では結局使わないケースが続出。
こんな家庭には必要: 大人がベッドで就寝・ペットがいる・上の子がいて赤ちゃんを守りたい
こんな家庭にはいらない: 布団派・添い寝派・1LDK以下のコンパクト住宅
💡 ぱやPの代替案:産後に判断。必要になったらレンタル(月額¥2,000〜¥5,000程度)から始めるのが正解。折りたたみ式ミニベビーベッドなら置き場所も省スペース。
⑧ おしゃぶり
推定損失額:¥500〜¥2,000
使う子と全く使わない子がいて、完全に赤ちゃんの個性次第。また、産院によっては「おしゃぶりは母乳育児の妨げになる」として推奨していないところもあります。「おしゃぶり卒業が大変だった」という声も多く、産前に複数枚買い込むのはリスクがあります。
こんな家庭には有効: ぐずりやすい子・寝かしつけに困っている場合
こんな家庭には不要: 母乳育児中・赤ちゃんが受け付けない(産後に確認)
⑨ 授乳ケープ(高額・デザイン重視タイプ)
推定損失額:¥3,000〜¥10,000
授乳ケープは確かに外出先で役立ちますが、使う頻度は意外と少ない。外出自体が少ない新生児期・授乳スタイルが確立されてからの使いやすさ・赤ちゃんが嫌がって脱がせてしまう、などの理由で使わないケースが多い。
💡 ぱやPの代替案:大判ガーゼケット(¥1,000〜¥3,000)で代用可能。価格が安くても、大きめを選ぶことが大切です。
⑩ スタイ(よだれかけ)の産前購入
推定損失額:購入費¥2,000〜¥5,000
スタイは使う子と使わない子の差が大きいアイテム。よだれが多い子は何枚あっても足りず、少ない子はほぼ使わないまま。さらに出産祝いでもらえることが非常に多いので、産前に自分で買う必要がほぼありません。
💡 ぱやPのアドバイス:出産前に「スタイをもらいやすい状況を作る」だけでOK。もし足りなければ産後に買い足す。
⑪ 授乳用専用パジャマ(おしゃれタイプ)
推定損失額:¥3,000〜¥10,000
授乳しやすいよう前開きになっているパジャマ。産前に「これを着て授乳する自分」を想像して買いがちですが、実際の産後は「とにかく楽に授乳できること」が最優先。ネックのゆったりしたTシャツや前開きのユニクロパジャマで十分という声が多数。おしゃれな授乳パジャマを着て写真を撮るシーンは、産後の現実にはほぼ訪れません。
🟢 産後でOK|必要だけど産前に買わなくていいもの
⑫ ベビーカー(特にA型・高額モデル)
産後1ヶ月は外出しないので、産前に慌てて買う必要はゼロ。特にA型ベビーカーは実際に赤ちゃんを乗せてみないと合う・合わないが分かりません。産後に実物を試乗させてから決めるのがベスト。
💡 産前にすること:情報収集とショールーム訪問。購入は産後1ヶ月健診のあたりで判断。
👉 詳しくはこちら:ベビーカー おすすめ比較【2026年最新版】
⑬ ベビー食器セット
離乳食が始まる生後5〜6ヶ月まで使わないので、産前購入は早すぎます。離乳食が始まってから、赤ちゃんの「食べ方の癖」(ブン投げ型・こぼし型など)に合わせて選ぶほうが失敗がありません。また、出産祝いでもらえるケースも多い。
💡 産前にすること:食洗機を使っているなら「食洗機対応」だけは条件として決めておく。
⑭ ベビー用おもちゃ・絵本(大量購入)
新生児期に使えるおもちゃは限られていて、視力も弱いため最初の1ヶ月は音が出るシンプルなおもちゃで十分。産後に成長に合わせて選ぶほうが無駄なく、出産祝いでもらえることも多い。
💡 ぱやPの鉄則:産前にAmazonのほしいものリストを作っておいて、出産祝いでリクエストするのが最も賢い戦略。
⑮ 高機能ベビーモニター
赤ちゃんと同じ部屋で過ごすのであれば、基本的にベビーモニターは不要です。一方、戸建て住宅で赤ちゃんを別室に寝かせる家庭や、在宅ワーク中に別の部屋で作業する場合は非常に役立ちます。
💡 ぱやPのアドバイス:産後の生活スタイルが固まってから判断。スマートフォンとSwitchBot見守りカメラ(¥3,980〜)の組み合わせで代用可能。
損失額シミュレーション|買いすぎるといくら損する?
上記15アイテムをすべて買った場合の推定損失額をまとめました。
| カテゴリ | アイテム例 | 推定損失額 |
|---|---|---|
| 完全いらない6選 | 専用おむつペール・ベビーシューズほか | ¥8,000〜¥25,000 |
| 人による5選 | ベビーベッド・おしゃぶりほか | ¥30,000〜¥100,000 |
| 産後でOK4選 | ベビーカー・食器ほか(早期購入の機会損失) | ¥0〜¥10,000 |
| 合計 | ¥38,000〜¥135,000 |
産前に買いすぎた場合、最悪のケースで10万円以上が「使わなかったもの」に消えます。この節約分をベビーカーや抱っこ紐などの本当に重要なアイテムへ回せると理想的です。
ライフスタイル別「買う・買わない」判断チャート
自分に当てはまる項目をチェックしてみてください。
✅ あなたが「添い寝派」なら → ベビーベッドは産後判断。まずレンタルで様子見。
✅ あなたが「完母(完全母乳)」を希望なら → おしゃぶり・哺乳瓶は産後に判断。産院で使い心地を確認してから。
✅ あなたが「1LDK以下の住宅」なら → 大型ベビー家具はすべて産後判断。場所を取るものは特に慎重に。
✅ あなたが「出産祝いをもらう予定」なら → スタイ・おもちゃ・食器は産前に買わない。ほしいものリストを作っておく。
✅ あなたが「夏生まれ予定」なら → おしりふきウォーマー不要。ウォーマー付きケースも不要。
✅ あなたが「車移動がメイン」なら → A型ベビーカーを産前に買わない。移動スタイルに合わせて産後に選ぶ。
まとめ:「買わない勇気」が最強の出産準備
年間1,200組以上に接客してきた経験から断言します。出産準備の後悔パターンは「買いすぎ」が圧倒的に多く、「買わなすぎ」の後悔はほぼありません。足りないものは産後にAmazonや西松屋で翌日届きます。でも買いすぎたものは売るか捨てるしかありません。
ぱやPの3原則
- 「必要そう」だけで産前に買わない。「絶対使う」と確信できるものだけを産前に用意する
- 大物(ベビーベッド・ベビーカー)は産後判断・まずレンタル
- ギフトでもらえるものは事前にリストアップしておく
出産準備を「減らす勇気」を持って、本当に必要なものに予算を集中させてください。そのほうが絶対に後悔しません。
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よくある質問
- Q出産準備で本当にいらなかったものは何ですか?
- A
元ベビー用品バイヤーの経験から、特に「いらなかった」声が多いのは①専用おむつペール(カートリッジ代がかかり続ける)②新生児用ベビーシューズ(歩かないので不要)③ウォーマー付きおしりふきケース(手で温めれば十分)④ベビー用専用洗剤の大容量購入(産後に肌の様子を見てから選ぶべき)の4点です。
- Qベビーベッドは産前に買わなくていいですか?
- A
ライフスタイルによって判断が大きく分かれるため、産後に決めるのが安全です。先輩ママ200人アンケートでも「いらなかったもの」1位はベビーベッド。添い寝派・布団派・コンパクト住宅の家庭では使わないケースが多いです。まずはレンタル(月額¥2,000〜¥5,000)で試してから購入を検討するのがおすすめです。
- Q出産準備で買いすぎるといくら損しますか?
- A
「使わなかったもの」の合計推定損失は¥38,000〜¥135,000になることもあります。特にベビーベッドなどの大型アイテムを使わなかった場合の損失が大きく、この予算をベビーカーや抱っこ紐などの本当に使うアイテムへ回すのが正解です。
- Qスタイは産前に買ったほうがいいですか?
- A
産前に買う必要はありません。スタイは出産祝いでもらえることが非常に多く、また使う量も赤ちゃんのよだれの量によって個人差が大きいため産後に必要分だけ買い足すのがベストです。産前に用意するなら、ほしいものリストに入れておいてギフトでリクエストするのがおすすめです。
- Q「完全いらない」と「産後でOK」の違いは何ですか?
- A
「完全いらない」は代用品で問題なく、どんな家庭でも使わないことが多いものです(専用おむつペール・ベビーシューズなど)。「産後でOK」はいずれ必要になるものの、産前に購入することで「赤ちゃんに合わなかった」「早すぎた」という後悔が生まれやすいものです(ベビーカー・ベビー食器など)。
- Q出産準備の節約で一番効果が高い方法は何ですか?
- A
一番効果が高いのは「大型アイテムをレンタルから始める」ことです。ベビーベッド・ベビーカー(A型)・電動バウンサーなどは短期間しか使わないことも多く、レンタルで試してから購入判断するだけで数万円の節約になります。また、出産祝いでもらいやすいスタイ・おもちゃ・食器を事前にリストアップしておくのも効果的です。
この記事を書いた人

ぱやP ─ 出産準備アドバイザー/元ベビー・子ども服バイヤー
子供服ブランドで10年。百貨店、アカチャンホンポ、ベビーザラス店舗で年間1,200組以上のファミリーに接客を担当。チャイルドシート指導員資格保有。現在は異業種勤務だが、ベビーアドバイザー資格取得に向け勉強中。3児の父として「実体験×業界目線」で赤ちゃんグッズ選びをサポートします。
「ベビーカーはSGマーク付き、またはEN1888規格かをまず確認。フレーム剛性が高く、タイヤ口径が大きなモデルを選ぶことで段差もスイスイ進むことができますよ。」
参考ガイドライン
| 発行機関 | タイトル・年 | 重要抜粋 | 原文 |
|---|---|---|---|
| 国土交通省 | 「ベビーカー利用にあたってのお願い」 (2024 改訂) | 「エスカレーターや階段はベビーカーから子供を下ろして利用しましょう」 | |
| WHO | Guidelines on Physical Activity, Sedentary Behaviour and Sleep for Children under 5 (2019) | 「幼児はストローラーなどで連続1時間以上拘束しないことを推奨」 | 概要ページ |
編集部注:上記ガイドラインは最新改訂を確認済みです。記事内容と矛盾する場合はガイドラインを優先し、速やかに修正します。

